イ・スンギとぺ・スジの共演で話題のアクション大作、「バガボンド」視聴感想です。
完全事前制作と、その製作期間が1年にも及ぶことが話題になった大作です。
1話からかなりテンポよく始まり、どれだけ制作費用がかかったのか想像もつかない規模の海外ロケ、銃撃戦にカーチェイスととにかくスケールが大きい!
↑かつて「国民の弟」と「国民の初恋」と呼ばれた二人ですが、こうやって見るとすっかり大人になったな。「九家の書」で共演した二人を思い出してまるで親戚の子の成長を見守ってきたような錯覚に陥ります笑
結論から言うと、海外ロケやアクションなど見どころは満載なのですが、脚本はスケールの大きさに比例して大味になってしまっていて、少々期待外れでした。
イ・スンギはかなり気合の入った役作りで臨んだと思われ、演技に熱が感じられましたが、ダルゴンというキャラがとにかく暴走しがちで、思慮深さや聡明さに欠けるのが気になってしまって(^^;) 残念ながら私はキャラにハマり切れませんでした。
また、陰謀の黒幕や腐敗した権力者の描き方が、本当に観飽きた「いつもの韓国ドラマのそれ」で、そのせいでストーリーに深みが出ず…。
序盤は面白い!と思ったのだけど後半に行くにつれ少し冷めてしまいました💦
ちなみに「バガボンド」と聞くと井上雄彦さんの漫画を思い浮かべる人が多のではないかと思いますが、Vagabondって英語で「放浪者・漂泊者」という意味らしいです。
あらすじ・キャスト・スタッフ
バガボンド(2019)
「バガボンド」は民航旅客機の墜落事故に巻き込まれた男が隠ぺいされた真実の中から探し出した巨大な国家不正を暴くスパイアクションメロドラマ。
キャスト:
イ・スンギ「九家の書」「華麗なる遺産」「ファユギ」
ペ・スジ「あなたが眠っている間に」
シン・ソンロク「星からきたあなた」
ムン・ジョンヒ
ペク・ユンシク監督:ユ・インシク
「ジャイアント」「お金の化身」「サラリーマン楚漢志」映像監督:イ・ギルボク
「星から来たあなた」「浪漫ドクター キム・サブ」脚本:チャン・ヨンチョル&チョン・ギョンスン
「ジャイアント」「サラリーマン楚漢志」「奇皇后」
予告動画
第一話から怒涛のアクションシーン満載
チャ・ダルゴン(イ・スンギ)はジャッキー・チェンに憧れ、「いつかアクション映画を撮る!」という夢を持つ体力自慢のスタントマン。亡くなった兄の子を引き取り、慣れない子育てにも奮闘中。
↑この序盤の、甥っ子との色々なくだりのダルゴンの誠実で一生懸命なキャラの描かれ方がすごく魅力的で、ぐっとドラマに引き込まれました。
金髪ちゃらいイ・スンギ結構好きかも(*´з`)
↑スタントマンとして大けがすることがあっても、あくまで描写はコミカルで明るく。
この可愛い甥っ子フンを、ダルゴンがなけなしの持ち金をかき集めて、テコンドーの海外遠征に参加させるところから、物語は動き始めます。
「お金がかかるから行かない」という健気なフンを半ば強引に送り出したダルゴンですが、その甥っ子が搭乗した飛行機がまさかの墜落…(T_T)
ドラマの舞台はモロッコへと移ります。
甥っ子の飛行機事故の現場=モロッコへ駆けつけた失意のダルゴンを待っていたのは、現地の大使館で働くコ・ヘリ(スジ)でした。
↑スジちゃん、やっぱり「いつものスジちゃん」だったww
大使館で「墜落は機体の不具合で起こった」と説明を受けるも、フンから送られてきた機内動画に映っていた男を見かけてしまったダルゴン。墜落したはずの飛行機から生還した人間がいる‥‥。
考えるよりも先に身体が動くタイプ!
モロッコの街中をカーチェイスするわビルからビルへと飛び移るわ、トム・クルーズかマット・デイモンか!というハリウッドばりのアクションシーン!
最近の韓国ドラマほんとすごい(ミセンの第一話冒頭思い出しました。)
第一話からツカミはばっちり!!の怒涛の展開です。
ダルゴン暴走&黒幕もう分かった~
結局追っていた男は取り逃がすも、墜落事故はテロであるという確信をもったダルゴン。
実はただの大使館職員ではなく、韓国情報院のスパイであるスジの助けを借り、事件の真相を暴くため大暴走しはじめます。←
ここら辺、スタントマンであるダルゴンのキャラ的にしょうがないとは言え、もうちょっと落ち着いて頭使って考えようか?!と言いたくなるシーンが続くんですよね(^^;) 思い付きで行動しすぎて共感できない!
そして舞台は韓国にいったん戻りますが、お馴染みの青瓦台、国家情報院、首相、大統領、まぁ出てくる権力者や国家組織、ほんとーーに全部腐敗してますww
ステレオタイプの悪役&悪の組織が単純すぎて白けます(T_T)
↓だいたい、韓国ドラマ見慣れた人ならこの二人が出てきた時点で、「どっちが一番の黒幕かな~。もしかしてどっちもかな~」って思ってしまうよね(^^;)
イ・ギョンヨンさん↑あなたですか、黒幕は?
↑もしくはペク・ユンシクさんでしょうか?
また韓国ドラマあるあるの大統領が一番悪い奴?
この航空機墜落事故には、様々な思惑が絡んだ国家ぐるみの巨大な陰謀が隠されている事は最初から明らかで、他にも怪しい人がたくさん出てきます。
しかしその悪人ぷりと欺き合いはもはや荒唐無稽な領域に達して、ダルゴンとヘリもそれに振り回されてばかりだった気がします~
この中で誰が一番悪いのかなんて、もうどうでもよくなるわー笑
途中からワタシ的には「ダルゴンとヘリの恋愛模様」だけが残った見どころだったかなー💦
でも今まで色恋に縁がなかったという設定のダルゴン。そのすごーく純情なダルゴンが可愛くて、ヘリとのラブラインはなかなか楽しめました(*´з`)
↑ヘリのキャラがスジちゃんの「いつものキャラ」だったけど、イ・スンギのダルゴンは口下手で朴訥とした感じが結構新鮮だった✨
↑ヘリを優しく見つめる眼差しがかっこいい、恋に不器用なダルゴン。
もったいなかったキャスト
個人的に本当に一番残念だったのは、脇で出ていたシン・ソンロクさんが全然生かされてなかった事。
国家情報院でコ・ヘリの上司であり、かつコ・ヘリが思いを寄せる片思いの相手という設定で、ダルゴンとヘリの恋模様にも色々と絡んでくるのか、三角関係か?!など期待したのですが、後半は特に出番もなく見せ場もなかった!
クールで毒舌だけど正義感が強くかっこいいキャラだったのに、本当に中途半端な扱いで、シン・ソンロクさん本人もがっかりしてるのではないかと同情してしまうくらい(^^;)
他にも無駄に登場人物多かった気がしました。
終わるのかと思いきや、終わらなかった…
16話が盛りだくさんすぎて本当にあっという間だった気がするバガボンド。飽きずに一気に最後まで魅せる力はあったと思います。
ただ、ドラマ後半話がまとまりかけたかと思いきや、16話ラストでまたもや話が膨らみ始め、「これ話ちゃんと終わるのかな?!」と思ったら、案の定全然まとまらずにジ・エンド!!
まさかの完全続編を匂わせる終わり方でした💦
続編があるのは良いのですが、それでもシーズン1としてそれなりの完結を迎えて欲しかったなーー!!
まとめ感想
最近の韓国ドラマの大作は完全事前制作が増えてきて「バガボンド」もモロッコ、スペインでのロケを行い、1年近くの撮影期間を経て完成した作品です。
事前制作の良いところは編集に時間を掛けられるので、ドラマのストーリーや流れに一貫性を持たせられるところだと思うのですが、バガボンドのラストシーンは「本当に最初からこのラストを想定して作ったのかな?!」と思ってしまいます(^^;)
ダルゴンが死んだと思ったままのヘリ。
自分は死んだことにして本当に「バガボンド=放浪者」として生きる事を選んだダルゴン。
二人の思いがけない再会が衝撃的なラストシーンでした。
ある意味シーズン2が本当の意味での「バガボンド」の話が始まるのかな?
ストーリー展開に色々とケチつけましたが、可愛いダルゴンとヘリの恋の行く末はすごーく気になるので、続編が出たらやっぱり見てみようと思います!