★★★3つ星ドラマ

韓国ドラマ【ボイス~112の奇跡】視聴感想!チャン・ヒョク主演

私の評価星3半のおすすめドラマです!

今頃になっての「ボイス」の視聴感想です。チャン・ヒョクの熱演で話題となったサスペンス・ヒューマンドラマ「ボイス」。現在ではすでにシーズン3まで制作が決定。
(シーズン2,3はイ・ジヌク&イ・ハナ主演。)

更に日本でもチャン・ヒョクを唐沢寿明が、イ・ハナを真木よう子が演じてリメイク版が制作・放送されるなど、名実ともに人気の韓国ドラマです!

ものすごく猟奇的な描写が多いドラマです。

ハラハラドキドキの展開、犯人はいったい誰なのか?とサスペンス要素がてんこ盛りで、またドラマ全体には汚職、不正、格差、人身売買、臓器売買などの「弱い人達が虐げられ、強いものが幅を利かす現代社会の闇」へ立ち向かうという、一貫したテーマがありました。

…なんだけど、私の中では★3つ半!
もちろん楽しく視聴しましたが、あまりに話題作だったから期待値高すぎたか?!




ボイス あらすじ・キャスト・スタッフ

2017年OCN
土日ドラマ・全16話

あらすじ

数々の難事件を解決してきた腕利きの刑事ジニョク(チャン・ヒョク)は、3年前のある夜、突然の悲劇に襲われる。

逃亡犯を捕まえて祝杯を挙げていたところ、妻が何者かに惨殺されたのだ。まもなく有力な容疑者が逮捕されるが、通報を受けた警察官のグォンジュ(イ・ハナ)は法廷で犯人の声と違うと証言。ジニョクは激怒した。

――3年後、グォンジュはアメリカ留学から帰国し、ジニョクのいるソンウン地方警察庁の112通報センター長に就任。ジニョクは喰ってかかるが、そのとき、殺されそうだと助けを求める女性から通報が入る。

ジニョクが現場に向かい、聞こえないはずの音が聞こえるというグォンジュの言葉に従って無事に女性を救出。ジニョクはグォンジュを信じきれないが、グォンジュの力は確かに人々を救うのだった。

そして、グォンジュの父もまた3年前の事件で命を落としていたことを知る。ふたりは真犯人を突き止めるため捜査を進めるが……。

出演者

  • イ・ハナ(カン・グォンジュ役)
  • チャン・ヒョク(ム・ジニョク役)「推奴」「運命のように愛してる」「油っこいロマンス
  • パク・ソンヒョン(シム・デシク役)
  • イェソン(オ・ヒョノ役)
  • ソン・ウンソ(パク・ウンス役)

演出 キム・ホンソン(「夜叉」「ライアーゲーム」)

脚本 マ・ジンウォン(「ラストダンスは私と」「カムバック・マドンナ」)

チャン・ヒョク、イ・ハナともにはまり役

なんだかんだと全部観ているチャン・ヒョク作品の中でも、このジニョク役は私の中でも歴代2位のはまり役!

巷では「一番のはまり役」、と言われているようですが、私にとってチャン・ヒョクはまり役1位は永遠に「推奴(チュノ)」です♡

と、それは置いておいて。

↑もはや顔の傷はデフォルト。これがないチャンヒョクの顔は何か物足りない‥笑

ジニョクは犯人を捕まえる事に執着する「狂犬」と呼ばれる刑事。どんな犯人や現場にも、我が身を顧みずに飛び込み、食らいついたら離れず、数々の凶悪犯を逮捕してきた敏腕です。

「狂犬」って時点でもうチャン・ヒョクにぴったり!
チャン・ヒョクの男臭い雰囲気が存分に生かされます♡

「イセッキ!」(この野郎、とかくそ野郎とかそういう意味?)ってチャン・ヒョクどのドラマの役でも連発している気がするんだけど、チャン・ヒョクそういう役が多い?

このドラマでも連発!似合ってるから許す!

そんなジニョクですが、ドラマ冒頭、愛する妻を連続殺人事件の被害者として無残に失い、犯人を捕まえることも出来ず、自分を責めながら無気力に日々を過ごしています。

この、かつての狂犬が心に傷を負い無気力に・・・って設定もチャン・ヒョクー!って感じですよね。やっぱりこの役はチャン・ヒョク以外に考えられないハマり役でした。

ちなみに日本版ちらりと見ましたが、唐沢寿明ではカッコよさが足りない~(^^;)




恋愛要素はなく、事件解決の相棒としての絆

そこへ現れたのが「人には聴こえない音も聴こえる」ある意味特殊能力を持った警察官、グォンジュ。彼女もまた父親を連続殺人で失った過去がある。

当初は反目し合いながらも、二人は「真犯人を捕まえる」という同じ目的のもと、徐々にお互い信頼し合うようになり、緊急通報を受ける警察の112通報センターの「ゴールデンチーム」のメンバーとして事件の解決に臨むのです。

グォンジュ役のイ・ハナさん。おっとりした口調と独特の存在感で、「刑事??」と思ったんですがこれが案外適役で、彼女の透明感と毅然とした態度、美しいのに「女性」を感じさせない存在感がこの役にぴったりでした。

年の頃で言うとチャン・ヒョクとお似合いで、何かしら恋らしきもの芽生えるのか?!と思ったんですが、それは今回はナシ。あくまでバディという立場で、特殊能力を生かして、事件を解決へと導きます。

ここら辺からどうしても主人公が同じ刑事である「シグナル」や「被告人」と比較して観てしまいました。

どちらのドラマも、事件解決のバディとして女性刑事や弁護士が出てくるのですが、いずれもラブなしで、あくまで相棒というところが一緒です。

更に「被告人」ではチ・ソン演じる主人公の刑事は殺人事件で妻を失い、子どもと二人残されるのも一緒だな~。

どこか薄っぺらい人間描写

次々と起こる猟奇事件に臨み、解決してゆく二人ですが、どうしてもどこか人間描写が薄っぺらい…。猟奇的な殺人に関する描写はすごくリアルで眼をそむけたくなるほどなのですが。

なぜだか理由を考えてみたのですが、登場人物達のリアルな生活感がゼロなんですよね。会話もとにかく事件に関する事のみ。

ストーリーは次々に猟奇殺人が起きるので常にハラハラドキドキなんですが、メリハリがなく、二人とも常に事件を追いっぱなしのシーンばっかりだった気がします。

解決しても、すぐに次!と事件が起こる。

ジニョクに関しては妻を失った後、一人残された病気の息子がいるんですが、入院先の病院へたまーに会いに行く程度です。

妻を失って、家庭を顧みなかった自分を責めていたはずなのに、結局また息子そっちのけで事件を追いかけ続けてる感じが、ちょっと違和感ありました(^^;)

食べる描写も寝る描写もほぼなく、常に刑事オンモードで、16話と韓国ドラマとしては比較的長くないドラマでしたが、それでも後半はチャン・ヒョクが常に犯人を追っている同じシーンばかりみているようで、ちょっと食傷気味に。

別に寝たり食べたりするところが見たいわけじゃないのですが💦
事件を一つ減らして、人間描写に時間を使ったらもうちょっと深みが出たんではないかな~と思ったりしました。

そうすると、ドラマ全体の疾走感が失われてしまうのかなぁ。

「シグナル」や「被告人」では、もう少しそこが深掘りされていて、登場人物たちの悲しみを抱えた「人生」を俯瞰で観ているようで、共感できた気がしました。

この点が、どうしてもこの「ボイス」に★4つ以上をつけられなかった理由です。

ゴールデンチームの他のメンバーもイマイチ中途半端な出番。↑5か国語を話す才女として見込まれてチームに合流したパク・ウンス(ソン・ウンソ)も特にその能力を見せるエピソードもなく?

SJのイェソンが出てた~♪↓
1話だけイェソンが絡む事件エピソードがあって、そちらはドラマの中でいいスパイスとなり面白かった!

チャン・ヒョクに背中で語って欲しかった

辛口評になりつつありますが(^^;)

ジニョクの心情は全て彼自身にセリフで言わせるのがちょっと興ざめ~💦

チャン・ヒョクくらいの役者だったら、背中で語る、くらいの演出と脚本もありだったのでは?と思うシーンも多々ありましたが、ジニョクほんとに自分の気持ちをペラペラとよくしゃべります

言いたいことを全部言わせたー!!という感がありありで、視聴者の想像力の入り込む余地もありません。なので余韻を感じるシーンはゼロ。

また、ジニョクの暴走ぶりも、ちょっと目に余るシーンが多いです。今にも犯人を殺しそうになってすぐに銃をぶっ放すし、冷静さを失うし、必要以上に感情的で、サイコパス顔負けの切れっぷりを見せるジニョク💦

チャン・ヒョクのせいじゃなくて、演出と脚本の問題なんですが、そこら辺が惜しい!

「シグナル」や「被告人」と比較して、「ボイス」がどこか安っぽい雰囲気があるのは、これらのせいだと思うんですよね💦

まとめ感想

ハラハラドキドキで面白く観られたらそれでいいのかな~と思いつつ、もう一つ何か物足りないと感じたボイスですが、チャン・ヒョクのカッコよさ、キム・ジェウクの怪演!それだけでも人気の理由としては十分だと思います。ラブコメにも歴史物にも飽きて、ちょっと刺激が欲しい!という方、ぜひ(^^)/

ここから下の方は完全ネタバレになるので、未視聴の方はお気を付けください!!




美しきシリアルキラー!そしてまさかの裏切り者

さて、ここからはこのドラマの最大の見どころを語りたいのですが、どうしてもネタバレになってしまうので、見たくない方はこちらで退出を・・。

サイコパスのシリアルキラーをキム・ジェウクが演じました。彼の怪演が、チャン・ヒョクの存在感とともに、このドラマが成功した最大の秘訣だと思います。

それくらいに突き抜けたサイコっぷりが最高でした!

↑財閥御曹司で、容姿も経歴も何もかもが完璧なはずのモ・テグがシリアルキラー。

サイコパスがこんなにも美しいと、恐ろしさが増します・・・。
キム・ジェウク、「コーヒープリンス一号店」でも「赤と黒」でも好きだった♡

幼い頃に目撃した凄まじい暴力と、愛する母を失った喪失感。父親は歪んだ愛情からそれを覆い隠し、モ・テグはもともとのサイコ的な気質を加速させ、シリアルキラーとなってしまう。

悪と暴力が悲しき負の連鎖を生む‥‥。

やっぱり悪役が圧倒的に魅力的でないと、この手のドラマは面白くなりえない。そういう意味でキム・ジェウクの演じたモ・テグは完璧でした。

こんなにも演技が上手な人だったとは、まさにキム・ジェウクの再発見!

今までこれと言って注目する作品がなかったキム・ジェウクですが(といっても「赤と黒」「コーヒープリンス」しか観てませんが💦)、この作品こそが彼の代表作になるでしょう。今度は全く違う役でみたいな~(ラブコメの「彼女の私生活」まだ観てないので楽しみ!)

そして!最後のもう一つのどんでん返しエピソードとして、ジニョクが可愛がる一番身近な後輩刑事デシクが、まさかの裏切りもの=内通者でした~涙

ペク・ソンヒョン演じるデシク↑子役だったペク・ソンヒョンは抜群の演技力で最後の数話はこのデシクと、サイコパスのモ・テグがみどころでした。

実はこのデシクとチャン・ヒョクの関係こそが一番泣けたかも~。
ジニョクに一番近い存在として、陥れられて内通者となってしまったデシク。短い見せ場で、ペク・ソンヒョンがしっかりと魅せてくれました。

衝撃のラスト

話題となった、モ・テグのラストシーン!

最後、ジニョクの手によって逮捕されたモ・テグですが、精神を病んでうつろな目で病院に収容されています。そして担当になった主治医が、まさかの殺人鬼!

結局モ・テグ自身も最後はサイコパスの殺人鬼の手にかかる・・・という衝撃のラストでした。

これは「ボイス」シーズン2に続くための布石なのか?

最後の最後までこれとは!

賛否両論あるラストで、例えそこに「悪は絶えない」というメッセージがあったとしても、私としては「安っぽさを決定づけた」という感想です笑

必要以上に残酷なシーンは、ただのアイキャッチに思えてくるのですよね。

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